最終提出+ポスターセッション

今日は今年度夏学期の東大建築学科スタジオ課題の最終提出でした。前スタジオも3階演習室の指定された位置に最終成果物の展示を行いました。

最終提出直前の製図室の様子です。緊張感にあふれていて、容易には立ち入れない雰囲気を醸しだしていました。

 


12:00から14:00までが展示の時間です。皆次々にパネルを貼り、模型を展示していきます。前スタジオで一番に提出したのは田中さんでした。藤間くんは○万かけてアクリル棒をふんだんに使った模型を作って来ました。

 



そして14:00から18:30まで、ポスターセッションが行なわれました。東京大学のスタジオ課題では、全てのスタジオの作品が一つの部屋に展示された部屋を、全ての先生が巡回し作品を採点していきます。生徒たちは先生たちに話しかけて自分の案を説明することでアピールすることができます。教授、准教授の先生方はこのポスターセッションを受けて(自分のスタジオ以外から)10作品を推薦することができます。得票数の多い案が1週間後に行なわれる第二次講評会で発表する権利が得られます。前スタジオの受講生たちも、最終講評に進むべく積極的にアピールしてました!

 

 

 

最後に、今年度前スタジオ個人作品の紹介です。

石綿麻矢


「煙突のある水の丘」
芝浦水再生センターの上に、自然の力で臭気対策を行う塔、水の巨大な熱容量を利用したオフィスが一体となったランドスケープを作る。


●北潟寛史


「芝浦屠殺場及東京食肉工場リノベーション」
屠殺場の上に巨大な丘を築く。そこ土は工場から出る汚染ガスを浄化し、品川の中心に新たなランドスケープを生み出す。

●清野新


「透過するオフィス」
品川の運河はその都市構造と硬いオフィスビルによって街と隔離されている。オフィスビルの外皮を多層化することにより内部の空調領域と外部がグラデーショナルにつながる。

●兒玉和生


「都市のヒートシンク
既存建築に水の通った帯状の配管を差し込むことで、内部の熱を吸収し、夜間放射で冷やす非空調飲み屋群を作る。屋根から張り出した配管により屋上に新しい風景が生まれる。

●紺野光


「限りのない駅ビル」駅ビルだけにお金が落ち、周りの商店が衰退していかやいように、できるだけ開放した形式の空間を作る。その上でとどまる、居るというなことができるサードプレイスとしての駅を作った。

●林樹樹


「Crossover Yao Dong」
ヤオトンの持つ光・温熱・風の環境リサーチと、その構成原理を展開させた、新しい地下鉄駅空間を作る。地下鉄の風と太陽の光で挟まれた間に快適な非空調空間が生まれる。

●松田仁樹


「Parasite Office」
下水処理場から出る汚泥で作られた煉瓦を積層させたボイドで超高層ビルを作ることにより、ビルの求心力を反転させる。

●西倉美祝


「1/6質量の法、あいまいな山」
超巨大スケールの環境で、身体スケールを思考したアイコン建築を考える。三種類の材による軸とガラスの床壁で構成されたこの建築は材の粗密によって様々な空間を創出する。

●小原克哉


「中国民俗博物館」
中国のあらゆる気候帯の美術品を所蔵する美術館。建物ボリュームの日射受熱量を先鋭化することにより、美術品の生まれた気候帯を再現する。

●王卉


「川百納海谷若懐虚」
北京を敷地に黄砂を飲み込む建築を設計した。砂を吸着するような環境的な面と、歴史的なコンテクストを両立した形状となった。

●田中彩


「Ventilation Wall」
堤防に壁を突き刺すことによって、北千住の街路に荒川の風を流し込んでいく。堤防によって分断された環境を繋ぎ合わせる試み。

●藤間久秀


Nomad Adapting Office」
ノマドのための多様な空間、環境を持ったオフィスを設計した。地下のデータセンターからの熱と室外機室内機を結ぶシャフトでから出る熱を利用する。

●富山創樹


「傾きの集住」
富裕と貧困の間で揺れ動く街北京で、最適な集合住宅の形を模索する。季節ごとに最適化されたボイドを開けることによって、すべての人のライフスタイルを受け止める形となる。

●米澤星矢


「Liv in' Sphere
自給自足型の球体建築。原発事故が起こって放射能で汚染された世界のためのシェルターを設計した。太陽の熱による空気循環と日射の当たり方をパラメータに空間を作った。

●吉冨透悟


「ゆるやかなつながり」
北千住の商店街をツタを絡ませたメッシュで覆っていく。それと同時に建築的操作を加えることで、商店街を非空調領域化していく。

以上です!受講生のみなさんお疲れ様でした!