TA分散エスキス

今日はTA(高瀬、川島、茅野、草川、中川、中島)によるエスキスを行いました。
設計の進め方やシミュレーション、CADの使い方など、各TAと相談しながら進めて行きました。


普段は各受講生の現状案と改善案をTAが書いていましたが、今回は受講生に記入してもらいました。

                                                                                                                                        • -

藤間久秀

・現状案
場所は品川の田町車両センター再開発地区。
オフィスビル内に多様な気候区分を作り出すことで、生産性だけでなく創造性、コミュニケーションを生む空間を目指す。
ひとつの手法としてデスクPCを集中配置しサーバールームを置くことで、クラウド化によるフリーアドレスか、廃熱を利用したジャングル、温泉といった場所の提供がある。

・改善案
ベーシックな空間に対し、高さ・幅・窓位置などをパラメータとしたタイポロジーを行う。
これらの要素をデザイン言語として積み重ねていく。
まずは吹抜け3層程度の中での移動・アクティビティをスタディする。




西倉美祝

・現状案
成城の住宅地に、住宅(一戸)+外部へのオープンスペースを内包するタワー型の建築。
ソリッドな建物ではなく、線によって分解された建物を構想することで、塀+閉鎖的な住戸という成城の構成をパラダイムシフトさせる。

・改善案
模型を製作。できればスケッチアップのモデルも。
雨仕舞の構成の仕方。
成城にタワーを作るということの妥当性。
それを可能にするストーリーの強化プレゼンパネルの構成。




紺野光

・現状案
敷地の風の吹かない場所にボリュームを配置。
それによって生まれた多様な空間に、人の行動(抜ける、とどまる、いる)をイメージしたプログラムを配置していく。
周りに広がる駅ビルに。

・改善案
敷地周辺のプログラム分析、動線計画からのボリュームスタディ




小原克哉

・現状案
北京で美術館というプログラムについて考える。
文明に関わるプログラムを考える際、文化大革命をどのようにとらえるかの意思表明が必須なのではないか?
北京に於ける美術館(博物館)の配置状況を見ると、庶民への文化というよりも権威、威厳を誇るためという印象が強い。
創作の場、公園的役割も付随した気軽に文化に触れられる場所を作りたい。

・改善案
MADは山水画、隋建国の人民服を建築の文化的テーマとしている。これらを深く調べる。
山水画、庭園のようにすべてを決めきらないところに中国美術の美がある。
鑑賞の仕方も環境を整えきらない良さをアピールできるのではないか。木曜のエスキスまでに模型を作る。




児玉和生

・現状案
内容は以前と同様だが、案をはじめから考え直した。
詳細な敷地調査を重ね、既存→改修のプランを描いた。
無電化冷蔵庫は建物の隙間のデッドスペースに入れることにした。

・改善案
境界条件と屋根形状をFlowDesignerを使ってスタディする。
模型を作る。




米澤星矢

・現状案
今日は主にスラブの配置について考えました。太陽の動きに合わせた動線を作ることで、旧内のエネルギー消費を小さくすることができると思います。
ただここには書ききれないほどの矛盾が一つ考えるごとに生じてしまい大変です。
牛は無理なので鶏にします。森は杉ですが、花粉問題は無視してよいでしょうか。

・改善案
もうそろそろ楽しむことをやめて矛盾を一つ一つ解いていく。
スラブを配置したシミュレーションを試験的に回してみる。
模型について考え始める。




北潟寛史

・現状案
食肉工場の臭気問題を解決する。土壌のもつ浄化作用(具体的にはアンモニアを硝酸塩に分解し肥料に硫化物を参加して、植物に吸収させる)を利用して、土の屋根を作る。
土壌による浄化槽の表面積を増やすため、屋根は土ブロックによる組物のよう構造とする。内部はこうじょうの 排熱や、土の断熱性能により、一部非空調とする。

・改善案
1)必要なプログラム、動線から1階平面を描く
2)山の起伏、配置のスタディを行う。
3)要な土の量/表面積を調べる。
4)模型つくる




オウキ

・現状案
1)シミュレーションの分析のし方。汚染物の結果が出てきませんでした。
2)MayaとRhinoでモデルのし方がわかりませんでした。

・改善案
シミュレーション汚染物解決しました。
Maya、Rhinoのやりかたを教えてもらいました。
1)木曜まではシミュレーション案を出す。
2)プランをCADでまとめる。
3)断面図を描く




石綿麻矢

・現状案
現在利用できていない下水処理施設の「水面」のもつ効果を利用するために、
? 槽の蓋を外し、人工地盤にあけた穴から水面を開放する。
? ?だけでは臭気の問題があるので、煙突をたてて臭気を逃す。(?の穴が負圧になり、臭気はもれない)
その煙突が下水処理施設の機構とリンクしたものを考える。

・改善案
1)そもそも穴をあけた程度で気化熱は期待できないのでは?→煙突だけでなく場所によって機構を変える。
2)もっと施設の仕組みが分かるような模型を作る。
3)必要とされるプログラムを考える。




富山創樹

・現状案
今北京に立つ建築は、富を持つ層の権力地位を誇示する手段として、エネルギーによって人工的な快適さを作り出すことに終始している。
そこで、四合院を参照し歴史的建築の持つ豊かさを評価していくことで、現代的な豊かさの指標により幅を持たせ、また万人が共にいられる建築を考える。
具体的な操作としては、四合院の形式、特に院子(中庭的空間)が持つ、環境的空間的メリットを生かし、院子を三次元的につなげていくことで、
環境のムラが生じる非空調領域として、また周囲との距離感を保つ緩衝領域として、空間が生成されていく。

・改善案
四合院の形式を積層させることによって、平面的な広がりでは生じ得なかったメリットを整理する。
例えば、平面ではデメリットとなっていた通風問題が、積層によって解決する。
基本単位の重ね合わせのパターンをスタディし、取り得る操作手法としてまとめる。
配置だけでなく、スケールも変えるとよい。全体の配置、プログラムも考えておく。
生成されるムラを生かすならば住居は考えられるし、オフィス・商店などのゾーニングで敷地を割ってもいい。

                                                                                                                                        • -

設計の進め方自体に悩んでいる人も多いようでした。
一人で悩んで手が動かないようであれば、TAまで相談ください。
前に進めるようバックアップ致します。

次回は末光先生のレクチャーです。
今からお話の内容とても楽しみです。
頑張りましょう!!